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楕円球の青春 2011/1/2

お正月のラグビーを斬る(その1)

 written by 清水 誉 投稿日時:2011/01/02(日) 20:51

新年あけましておめでとうございます。皆さま、お正月は如何お過ごしでしょうか?冬場になるとどうも骨折した腰の調子が悪い清水です。それはそうと、今年も芦楽のHPそしてこのブログをよろしくお願い致します。2010-2011年のラグビーシーズンはいよいよ佳境を迎えまして、一般に一番面白いと言われる大学選手権準決勝は今日行われ、全国高校ラグビーの準々決勝は明日となりました。毎年のことなんですが、ラガーマンにとりましては元旦は天皇杯サッカーよりも高校ラグビーの3回戦のほうが気になり、1/2は箱根駅伝よりも大学選手権のほうが重要なわけです。もちろん1/3だってアメフトのライスボールより高校ラグビーの準々決勝を観たいわけです。今日国立競技場では大学選手権準決勝が行われました。学生のころは毎年この日朝から気合いを入れて国立に贔屓のチームを応援に行き、そのあと明治神宮に初詣に行くというのがトレンディなライフスタイルでしたね。はい。さて、今日の第一試合は昨年の決勝と同じ帝京Vs東海の対戦となりました。今シーズンこれまで無敗で、2人のジャパンを擁する優勝候補の東海が帝京に昨年の雪辱をするのか?あるいは大学選手権に入ってからチーム力が格段に上がってきている帝京が返り討ちするのか?面白いカードになりました。結果36-22で帝京。3年連続の決勝進出となりました。東海に先制されましたが、強力FWを全面に押し出し、ボールを7割がた支配。東海をゴール前に何度も釘づけにしました。いまのルールではFWが強力なチームにいったんゴール前に攻め込まれると相手のミスでもない限りはなかなかピンチを脱することは難しいですね。東海も後半地力を見せて一時逆転したのは立派でした。ただ、強力FWの帝京に対してエリアマネジメントで有利に立つことができず、結局力負けでした。誤解を恐れず一言言わせてもらえれば、先日の慶応戦もそうですが、帝京のラグビーって面白いですか?ゴール前に行って力勝負。FWに自信があるなら当然です。セーフティリードしたあとは、とにかくFWのサイド攻撃を繰り返して無駄に時間を消費する。戦術としてはあたりまえです。。でもなんか後味あんまりよくないですよね。気のせいかな。。。第二試合は早明戦。74対10ですか。。。大差の試合となりました。意外と思われている方も多いかと思いますが、もしかしたら”意外”ではないのかもしれません。決勝に進んだ2チームがリーグ戦のころから格段にチーム力を上げてきたのに対して、東海もそうですが、明治も殆どチーム力が変わっていない印象を受けました。一か月前の対抗戦のときは31対15で早稲田が勝ちましたが、明治は今日のゲームをみる限り全く反省点が修正されていないというか、残念ながら工夫して勝とうという感じがしませんでした。結果、その時の倍以上の点数を取られコテンパンに叩きのめされました。なんか関係者も含めて自分たちが一時の低迷を脱して強くなったと勘違いしてるんじゃないかな。。。12月の対抗戦のときの明治の敗因はたくさんあるんですが、特に私が気になった2点を挙げますと、①大して有利とは思えないFWに拘りすぎて自滅したこと、②強力FWを活かすためかエリアをとろうとしてキックを多用し、逆に早稲田のバックスリーにいいようにカウンターをくらったこと、この2つにつきます。今日の試合、少なくてもこの2点がそこそこ修正されていたとすれば、これほどの大差にはならなかったし、もしかしたら明治にも勝機があったかもしれません。1ヶ月間全く進化を感じないと言ったのは、FWのごり押しこそ少なかったものの(でも何となく中途半端かな。)、 全く同じことを繰り返していたように思ったからです。特に①よりも②ですね。なぜなら①は明治が明治たる所以なので、①で駄目でもある意味の諦めがつくからです。結果論ですが、どうせ大敗するならFWに徹底的に拘ったほうが潔かったなと、明治の選手は悔やんでいるんではなんでしょうか?北島さんに叱られるぞ!今年の早稲田のバック3は抜群のカウンター能力を有しています。特にFBの井口選手のランは天才的です。この3人にカウンターアタックをさせないようにしなければ明治の勝機はないのです。慶応が対抗戦で早稲田を倒したのは、このカウンターをさせないために全くキックをせずに闘ったからです。当然リスクもありましたが、早稲田を倒すにはこのくらいの極端かつ大胆な戦術が必要なのです。なのに、(特に後半は)また同じようにいいように走られてました。なんで、やられてもやられてもハイパントなんか蹴りつづけるのか?全く理解できませんね。ただ、今日の一戦、早稲田側から言わせてもらえれば、タックルすごかったですね。明治の選手がバタバタいってましたね。ビッグゲームを制するにはやっぱりこういう宗教掛ったディフェンスがものを言います。はい。それだけです。明治ファンには叱られるかもしれませんが 、もう一度誤解を恐れず辛口で言わせて下さい。、明治は昨年も今年もくじ運に恵まれて国立まで駒を進めていますが、正直4強の実力は全然ないですね。昨年もこの舞台で帝京に43対12の大敗。今年も記録的大差での敗戦。昨年もそうでしたが、ベスト4の他の3チームに比べて、申し訳ないですがラグビーのレベルが一段落ちるということです。強豪の復活に大きな期待をしているからこそあえて言いますが、明治は昔のように強くなったと勘違いしないほうがいいですね。本当の実力をつけて、またこの舞台に戻ってくることを1ラグビーファンとして切に願っています。さて、決勝の早稲田Vs帝京ですが、予想は極めて難しいですね。互角ですね。接近戦が多くなればパワーで上回る帝京、ワイドな展開とランラグビーが多くなればフィットネスの早稲田でしょう。帝京やや有利と予想したいところですが、伝統的に劣勢のビッグゲームに強い試合巧者の早稲田にも十分勝機はあると思います。ほんとに楽しみな1戦です。さて、明日は高校ラグビーの準々決勝。がんばれ関学高等部!大野、ちゃんと愛校心持って応援に行けよ!それから末筆ですが、鍵野さん、無事退院おめでとうございます。メンバー一同グランドで待っていますよ。by清水

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