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楕円球の青春 2012/1/12

勝利とは呪縛であり、敗北とは解放である

 written by 清水 誉 投稿日時:2012/01/12(木) 21:29

こんばんは。芦屋楽惑主将清水です。芦屋楽惑の短い冬のオフもあとわずかとなりまして、いよいよ今週末から練習再開となります。毎年毎年、この時期、体重増の原因である年末年始の暴飲暴食を後悔するのです。さて、年末年始の学生さんのラグビー、ご覧になったでしょうか?大学選手権のベスト4予想を2校も外してしまって申し訳ありませんでした。まだまだ勉強不足です。それにしても筑波が明治を倒したのは想定内としても、早稲田が関東学院に敗れたのは本当に予想外の外でした。今年の早稲田、特に天才FB井口選手が復帰してからの早稲田はそんなに弱くないと思っていたのですが、一つだけ気になっていたことがあったことはありました。それはキックパスのような姑息なプレーにあまりにも頼りすぎていたことです。あくまで私見ですが、キックパスのようなプレーはあくまでも奇策であって、そんなものに酔いしれているのは大きな勘違いなわけです。優秀なOBなりなんなり関係者の誰かが指摘すべきだったんじゃないでしょうか?不完全燃焼でシーズンが終了して残念です。準決勝は史上はじめて早慶明が不在の正月となってしまい国立競技場もひんやりしてましたが、決勝の帝京Vs天理はファイナルに相応しいナイスゲームだったと思います。あそこまでいったら天理に勝たせてあげたかったなあと思ったのは私だけではないのでは。1984年のシーズン同志社大学が3連覇したときをなんとなく思いだしました。決勝はジャパンクラスをずらりと揃えたタレント集団同志社とジャパンどころか花園出場経験者さえいない無名集団慶応。同志社圧倒的有利の下馬評を見事に覆し、最終スコア6-10。王者をあと一歩まで追い詰めました。今年の天理の戦いぶりにその姿がかぶりました。セットプレーであれだけ劣勢になりながら、よく耐えて接戦に持ち込んだのは実に立派な戦い方でした。そもそも見ていて天理のラグビーの方がはるかに面白かったです。蹴ったSO立川選手を攻めるのは筋違いですけど、後半30分のトライのあとのゴールキックがもし入っていたら、たぶん天理が勝っていたと思います。同点だったからこそ、勝つために無理してラックをファイトしたことでペナルティになってしまいましたが、もしリードしていたらラックをあそこまで無理する必要がなかったわけなので、そういう意味では帝京の方に勝ち運があったということだと思います。1985年慶応は前年の悔しさを胸に大学選手権を制し日本選手権までとったわけですから、天理も来年やってくれるんじゃないかと期待します。関西勢もやりゃできるぞということを示しただけでも価値あるシーズンだったと思います。感動をありがとうと言いたいです。一方で、あえていいますけど、帝京のラグビーってあれでいいんですかね?日本のラグビーがしないといけないラグビーって天理がしたようなラグビーじゃないんでしょうか?一度勝つことは難しい、でも勝ち続けることはもっと難しい。かつての新日鉄釜石、神戸製鋼なんかもそんな感じだったのかと思いますが、勝ち続けているうちにいつの間にか勝つラグビーじゃなくて負けないラグビーになってませんか?どうしたら勝てるかじゃなくてどうしたら負けないかと。私は仕事でもそう感じることが過去に何度もありました、連戦連勝したりするといつの間にかどうしたら敵に勝てるかじゃなくて、どうしたら負けないかばっかり考えていたりして、そうこうしているうちにコテンパンに痛い目にあうわけです。そしてそのときやっとそのことに気付いたりするのです。呪縛から解放されはじめてのびのびチャレンジできたりするのはまだまだ未熟な証拠です。はい。何となくまだまだ正月気分でのんきにしていますが、実はいまから兵庫惑大会まではあと3カ月余り。ぼちぼちチーム作りのステージへと入っていかないといけない時期です。今年こその熱い思いを胸にまた今年もラグビーをスタートしたいと思っています。by清水

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