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楕円球の青春 2012/2/20

ラグビーで大切にしたいもの

 written by 清水 誉 投稿日時:2012/02/20(月) 22:30

こんばんは。芦屋楽惑主将清水です。先週土曜日、ほんとうに久しぶりに横浜日吉にある慶應義塾大学体育会蹴球部のグランドに行ってきました。私は大学でプレーはしなかったのですが、プレーしないならということで付属中学校である慶応普通部からお声掛け頂きまして、4年間学生コーチを引き受けてやっていました。4年間で3度東日本大会の決勝戦まで進出し1度だけ優勝させてもらったのですが、その唯一決勝戦まで進出できなかった出来の悪い代の選手とどういうわけかその後縁が続きまして、彼らとはいまだに深く親交しています。因みに彼らは中学での悔しい思いを胸に高校では見事花園に出場しています。そして、その代で主将だったAくんがいま母校慶応普通部ラグビー部で監督を務めています。今回は当時一緒に学生コーチをしていたI原という人物がいまして、いまは故郷の島根県出雲市に戻り地元でひらたCATVというケーブルテレビ会社を立ち上げて活躍しているのですが、彼が東京に出張に行くから一緒にグランドに行ってみようと誘われまして足を運んだしだいです。グランドや合宿所もさることながら、駅や商店街もすっかり変わってしまいましたが、なにか懐かしいにおいを感じることができました。実はその前日Aくんの同期で大学でもロックで活躍したI嵐くと飲みに行ったのですが、その時に彼にあることを言われました。それは、「清水さんは本当に怖かった。」と。「えっ?そうかな?」。「一番印象に残っていることは、ある快勝した試合中にトライのあとにトライした選手がボールをインゴールに置きっぱなしで戻ってきてキッカーがそれを拾いにいったことで、清水さんがめちゃくちゃ怒って試合後にグランドを何周も回された。」と。「そんなことあったかな?全然覚えてない。。。」。でも、叱られた本人が言うんだからきっとそういうことがあったんだと思います。私はラグビーに対してそれほどストイックというわけではないのですが、ラグビーをやるにあたってここだけは絶対に譲れないという一線がありまして、どうしても大切にしたいものを自分の中に持っています。それは一言でいうと、対戦相手への礼儀と尊敬の心です。残念ながら、昨日の一戦は、私的にそういう譲れない一線をやや超えてしまった対戦でした。昨日一緒に戦った芦屋のメンバーのみなさんには本当に申し訳なかったのですが、キックオフの前から全くやる気がありませんでした。その気持ちが試合中もずっと継続しただけでなく、相手チームのトライ後のパフォーマンスというか、その行為ひとつひとつがめちゃくちゃ下品で最低に見えまして非常に残念でした。更衣室やシャワーがないのは惑ラグビーの劣悪なプレー環境を考えれば致し方ないわけですが、ゴールポストがない?あげくの果てにはラインも引かない?ゴールポストをなんらかの理由で立てられないのは100歩譲って我慢しましょう。でもラインを引かないって対戦相手である我々に対して失礼じゃないんでしょうか?我々というよりもラグビーそのものをバカにしているように思えて著しく不愉快になったわけです。ラグビーという怪我のリスクが極めて高い競技をやる以上、ピッチにでるときはある程度覚悟をして出るわけです。この一戦で大怪我して二度とラグビーができなくなったとき、その場がせめてラインがきれいに引かれていて、できたらポールくらい立っているグランドであって欲しいじゃないですか。なので、どんなにレベルの低いラグビーであっても、ラグビーという競技をする以上、ホストチームあるいは主催者側は最低限の環境整備をして、礼儀を示して欲しいのです。私は普段むやみに怒っったりしない人間なんですが、今回だけは本当に怒ってます。ラグビーに対する思い、そして大切にしたいものはあくまで個人の価値観であり、私の価値観が世界標準だとは思わないし、それをほかの人に押し付けたりはしませんが、少なくても私が芦屋楽惑のキャプテンであるうちは、対戦する相手チームに対する最低限の礼儀と尊敬の気持ちを大切にしたいと思っています。因みに中学校のときトライして快勝したのに理不尽にも試合後にグランドを回されたI嵐くんは、「社会に出てみると理不尽なことがいっぱいある。人生の早い段階で世の中の理不尽さを経験できてよかった。」と。ん?「そしていまでは当時理不尽に思えたことが実はそうでないことに気付いた」と。I嵐くんは今年40歳です。よかったよかった。by清水

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