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楕円球の青春 2011/9/24

優位なところで戦う

 written by 清水 誉 投稿日時:2011/09/24(土) 21:55

こんばんは。芦屋楽惑主将清水です。先日のゆっくり台風が通り過ぎ、ぐっと秋らしくなりました。気がつけば今年もあと3カ月たらずになりました。月並みですが年齢を重ねると本当に1年が早く感じます。ラグビーW杯は連日熱戦が繰り広げられているわけですが、我が日本代表は残念ながら今のところ3戦全敗で早々に予選リーグでの敗退が決まってしまいました。ガチんこの肉弾戦になるラグビーはサッカー以上に世界との差は大きく、正直観ていても全然勝ちそうな気がしません。第一戦のフランス戦は一時あわやというところまでいき善戦といえたでしょう。第二戦NZ戦は捨て試合。賛否両論あるかと思うのですが、僭越ながら私の考えを言いますと、第一戦を落とした時点でたとえトンガとカナダに勝ったとしても決勝トーナメント進出の可能性は低かったわけですから、戦略的捨て試合にする必要はなく、世界のトップレベルにあるNZへはベストメンバーで挑むべきだったのではないかと思うのです。それがラグビーというスポーツの敵チームに対する礼儀であり美学なのではないのでしょうか?結果論ですが、NZに無礼してまで勝ちにいった第三戦目のトンガ戦を落とすことになってしまいました。トンガ戦を観て思ったことは(第一戦のフランス戦も同じですけど)、ラグビーはやっぱりFWだということです。フランス戦はスクラムで予想以上のプレッシャーを受けたというか完敗し、トンガ戦はセットプレーこそなんとかこらえていたものの、ブレークダウンで激しくファイトされて描いていたラグビーができなかったのではないでしょうか。国内のラグビーも同じですが、どんなレベルのゲームであってもFWが完敗しても勝利できるのは100試合いや1000試合に1試合くらいじゃないでしょうか?どんなに素晴らしいBKを持っていてもFWが4:6以上に負けたら恐らく勝つのは難しいでしょうね。FW戦といってもいろいろあるわけで、セットスクラム、ラインアウト、モール、ブレークダウンなどなど、全て劣勢だと正直ゲームの組み立て自体が難しいわけです。一方でどこか一つでも優位なところがあれば、そこを中心にして劣勢のところはなるべく避けることができるのです。我々惑のラグビーはスクラム戦は基本的にないので、FW戦というのはラインアウト、モールプレーとブレークダウンしかありません。逆にいえばそのどっかでも優位に立っているか、あるいは互角に渡り合えていれば勝てるチャンスはあるのです。なので、ゲームリーダーは早い時間帯で相手と比較してどこが優勢でどこが劣勢なのかを見極めてゲームメイクすることを考えていきたいと思っています。要求レベル高いかもしれませんけど、ゲーム中にそういコミュニケーションもできたらいいなと思っています。例えば、相手のWTBの足が遅いとか、FBのキック処理能力が低いとか、スクラムサイドのタックルが甘いとか、、、なんでもいいので、相手の逆転を見つけてそれをチーム内でシェアして戦いたいのです。本当はもうひとつ、相手の強いところ(絶対的な自信をもっていると思っているところ)を徹底的に封じてしまうという戦い方もあるんですが、リスクも伴うんで、いまは相手の弱いところ、こっちの強いところで戦うことを意識すればいいかと思います。秋の交流戦、いい試合がしたいです。by清水

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